第1章 桜舞う、出逢い
迫圧紘先生。担当教科は歴史。
背が高くて、スタイルも良くて、お顔もとってもカッコいい先生。
スーツ姿がとっても似合っていて、大人の色気があってドキドキしちゃうけど、気さくで親しみやすくって女の子たちから大人気の先生。
そして私たちの担任の先生でもある。
「の事困らせちゃうなら
俺が貰っちゃうよ…?」
『…さ…迫先生…っ。』
迫先生が私の後ろから肩に手を置いて、耳元に顔を近付けながら言えば低い声にドキ…として頬を紅く染めてしまう…っ。
「…セクハラ教師。」
「…変態教師。」
「ちょッ!!それはねェーだろお前ら…っ!?
ひでェなァー…っ。」
弔くんと荼毘先輩の声が仲良く重なれば、迫先生がバッ!!と私の肩から手を退けて離れると両手を顔の横に挙げながら言う。
「…ってか、轟!もうすぐチャイムがなる。
お前は3年の教室に戻れ!」
「…もうそんな時間か。だりィな…サボるか。」
「お前ねェ…仮にも教師の前でサボり宣言するな。
ったく…ほれ、早く行け。」
迫先生の言葉に黒髪をガシガシ掻きながら怠そうにしている荼毘先輩に、腕を組みながら溜め息を吐く迫先生。
それから荼毘先輩の背中を軽く押しながら3年生の教室の方へ促す。
「…じゃーな、。また後でな。」
『はい!荼毘先輩、今日も頑張りましょうね!』
振り向きざまに蒼い瞳を細めて笑いながら片手を振る荼毘先輩に私も笑顔で手を振り返す。