第3章 新しい仲間、お友達!委員会活動!
荼毘先輩は私より背も高いし、身体も大きいのにそれだけで足りるのかなぁ…、なんて思いながら卵焼きをぱく…と食べる。
「…なぁ、お前のソレ、ちょーだい。」
お弁当箱にある私がさっき食べた卵焼きを指差して言う荼毘先輩。
『ぇ、ぁ…はい、どうぞ?』
突然の荼毘先輩の申し出に少し驚きながら、小首を傾げてお弁当箱を差し出す。
「…ん、あーん。」
私が差し出したお弁当箱を受け取らずに同じように小首を傾げて口をあーん。と開けて待つ荼毘先輩をキョトン…、として見つめる。
「が食べさせて…ほら、あーん。」
そんな私を見て、クス…と小さく笑った後、綺麗な蒼い瞳を細めて甘えるようにまた口を開けて待つ荼毘先輩。
『ぇっ!?/// あーん、ですか…?///』
どこか色っぽく蒼い瞳を細めて甘える荼毘先輩の低い声や表情にドキ…ッと小さく鼓動を高鳴らせると何だか恥ずかしくなってきて頬を赤らめながらそっと上目で荼毘先輩を見つめ返す。
「そう、ほら…早く食わせて?」
『ゎ…わかりました…っ。はぃ…どうぞ…っ。』
今まで男の人に食べさせてあげるどころか、そんなあーん♡みたいな恋人同士がするような事をした事がないので、緊張や恥ずかしさから卵焼きを挟むお箸がプルプルと震えながら口を開ける荼毘先輩の口元へと持っていく。
「…っ、んめェ。俺好みの味。」
『お口にあって…良かったです…っ。』
ぱく、と卵焼きを食べた荼毘先輩が口をもぐもぐしながらまたその綺麗な蒼い瞳を細めて卵焼きの味を褒めてくれる。
普段あまり見られないその柔らかな荼毘先輩の表情にまた小さく胸をトキめかせながら、卵焼きを褒められた事を素直に嬉しく思うと頬を赤らめながらも小さく微笑む。
「…ソレも食わせて?」
私の作った卵焼きを気に入ってくれた荼毘先輩が次に指差したのは唐揚げだった。
『…唐揚げですか?はい、どうぞ。』
「…ン、これもうめェ。お前、料理上手いな。」
また口を開けて待つ荼毘先輩へ今度は唐揚げをお箸で挟んで口元へ運ぶとまたぱく、と一口で食べる荼毘先輩。
そしてまた私の作った唐揚げを褒めてくれる。
そんな大したものじゃないけど、料理を褒められるとやっぱり嬉しくて表情がふにゃ…、と緩む。