第3章 新しい仲間、お友達!委員会活動!
一通り顔合わせが済み、年間で委員会がする活動の説明をプリントの資料を見ながら迫先生が説明をしてくれる。
それを聞いていれば、ふとポン、と右から紙の切れ端が私の机の上に飛んできた。
不思議に思い、紙の切れ端が飛んできた右側を見れば荼毘先輩が頬杖を付きながら私を見つめていて、その紙の切れ端をちょんちょん、と指差していた。
そんな荼毘先輩にコテン、と小首を傾げながら見つめた後、ゆっくりと折り畳まれた紙切れを広げる。
【昼飯、一緒に食うぞ】
そこには意外にも綺麗な字をした荼毘先輩が書いた文字が並んでいた。
そしてその綺麗な文字の下に、【はい!】と私も文字を書き込んで、未だプリントを見て説明をしている迫先生や、他の生徒達に気付かれないかこっそりキョロキョロしてから同じように私もポイ、と折り畳んだ紙切れを荼毘先輩の机へと投げる。
それを受け取った荼毘先輩がすぐに開いて私からのメッセージを確認すると、綺麗な蒼い瞳を細めながら私を見つめて小さく微笑む。
普段あまり見られない柔らかく微笑む荼毘先輩の表情にドキ…ッ、と胸を高鳴らせると何だか恥ずかしくなって慌てて前を向いて迫先生の説明を聞く。
すると横からクス…、と荼毘先輩が小さく笑った声が聞こえた。
委員会の終わりを告げるチャイムが鳴ると一斉に席を立つ生徒達に続いて私も立ち上がる。
この後はお昼休みだ。
「…、教室戻るぞ。」
『ぁ…うん。』
弔くんに言われて後に続いて歩き出すとふと、手首を捕まれて振り向くとすぐ側に荼毘先輩がいて…。
「…また後でな。屋上で待ってる。」
耳元で小さく呟くとふわ…と頭を撫でられ、両ポケットに手を入れて何事もなかったように教室を出て行く荼毘先輩。
「ちゃん!また会いましょうね♡」
ヒミコちゃんが両手をぶんぶん振りながら賑やかに教室を後にする。
「…ったく、騒がしいヤツだな。
ほら、行くぞ…。」
弔くんがヒミコちゃんが出て行った後を溜め息を吐きながら見つめて言えば、私の手を軽く握って歩き出す。