第3章 新しい仲間、お友達!委員会活動!
『と…弔くん!手…みんな見てるよ…!』
「…ん?あァ…いいンだ。見せつければ。」
『ぇ…えぇぇ?///』
弔くんがこんな風に学校で手を繋いだりした事は今までなかったから、突然の事に少しびっくりしながらも廊下ですれ違う人達の視線が自分たちに注がれている事に恥ずかしくなると頬を赤らめて俯きながら弔くんに手を引かれて歩く。
教室に着けば繋がれたままだった手がそっと離れる。
「…、昼飯どこで食う?」
『ぁ…ごめんね弔くん。
今日は先約があって…』
「そうなの?…じゃあ俺はスピナーと食べるか。」
『ごめんね?また明日一緒に食べようね。』
「おう…ほら、行ってこい。」
申し訳なく見上げて弔くんを見つめて行けば、小さく微笑みながら頭をよしよし、と撫でて見送ってくれる弔くん。
『うん、行ってきます!』
お弁当袋と水筒を胸に抱えるとにこ、と微笑んで弔くんに手を振って教室を後にする。
屋上に向かうにつれて廊下ですれ違う人達が少なくなっていく。
そして屋上に続く、少し薄暗い階段をのぼりきると重たいドアをギギィ…、と押して開ける。
「…。」
声がする方へ振り向くと小陰に片膝を立てて座っている荼毘先輩がいた。
『荼毘先輩、お待たせしてすみません…っ。』
「…いや。ほら、ココ座れよ。」
タタ…ッ、と小走りで荼毘先輩の側まで近寄るとぽんぽん、と自分の隣を叩いて促されると隣にそっと正座をして座る。
「…お前いつも弁当なの?」
『ぁ…っ、はい!』
「自分で作ってンの?ソレ。」
『はい、うち両親とも仕事が忙しくって…。
出張とかも多いのでほとんど家にもいません。
だから自然と自分の事は自分で
するようになっちゃって…』
お弁当袋からお弁当箱を取り出してパカ、と開くとそれを見た荼毘先輩の質問に少し眉を下げて小さく笑いながら言い。
「へぇー…すげェなお前。」
『いえいえ!簡単なものを詰めただけなので…
荼毘先輩はいつもそれだけなんですか?』
「…ん?あァ…いつもこんな感じで適当。」
ぱく、と袋から少し出たパンを齧る荼毘先輩。
その側には紙パックのカフェオレ。