第2章 セーラー服の…その下(♡)
弔くんのちょっと広めのワンルームのお部屋にお邪魔すると、スピナーくんがベッドを背もたれにコントローラーを握ってテレビに向かってゲームをしていた。
「…おぉ〜、遅かったな。」
『ごめんね、学校でちょっとお手伝い
頼まれちゃって…っ。』
「そうか、そりゃご苦労なこって…
おい!死柄木!早く戻ってこい!」
スピナーくんと軽く会話を交わしていると、弔くんがいつも私に入れてくれる私専用のピンクのマグカップに、私の大好きな甘いミルクティーを入れて持ってきてくれる。
そしてローテーブルの上にコト…、とそっと置く。
『ありがとう、弔くん!
…んー、弔くんがいれてくれる
ミルクティー美味しくてだぁいすき♡』
「…ん、おかわりいるならまた入れてやる。」
弔くんが入れてくれたミルクティーを両手で持って飲むと、口の中に広がる甘い優しい味に思わず笑顔になる。
そんな私を紅い瞳を細めて小さく微笑む弔くんがそっと私の頭を撫でてくれると、私の隣に腰を下ろして座ってコントローラーを握りゲームを再開する。
『…今回のダンジョンは難しそうだね?』
「あぁ…でもここのラスボス倒せば
レアアイテムが手に入るンだ。
スピナー、気合い入れろよ?」
「…お前は毎回無茶な要求を…。」
『頑張ってね!弔くん!スピナーくん!』
私はゲームの事はあまり詳しくないけれど、弔くんの隣で何度も何度もゲームしているのを見ていると少しずつだけどわかってきて。
テレビに映るゲーム画面を見て言えば、どこか楽しそうに小さく笑いながら言う弔くんに、それに毎回付き合わされているスピナーくんが小さくため息をつく。
そんな二人に満面の笑みで両手を胸の前でぎゅっ、てしながら応援をする私。
すると、スピナーくんの顔が見る見るうちに赤くなって、ポロ…、とコントローラーを手から落とす様子を見て、どうしたのかな?と小首を傾げる。