第2章 セーラー服の…その下(♡)
弔くんのお家の最寄駅に着けば、早く弔くんに会いたくて小走りで弔くんが一人暮らしをしているアパートへと向かう。
弔くんはお家の事情があって、高校1年生の時から今住んでいるアパートで一人暮らしをしている。
アパートに着いてエントランスに入ると、弔くんの部屋番号を押してインターフォンを鳴らす。
すると、すぐにガチャリ、とエントランスのドアの鍵が開くと中へ入り、エレベーターに乗って弔くんのお部屋へと向かう。
お部屋の前に着いてまたインターフォンを押すとすぐにガチャ…、とドアが開くと弔くんが出迎えてくれる。
「…よォ、…待っ…。」
『…っ…。』
弔くんの姿を見た瞬間、思わずぎゅ…、ときつく抱きつく。
「…、どーした?」
『…弔くんに…早く、会いたかったの…っ。』
私が小さく呟くと、頭の上でクス…、と小さく笑う弔くん。
そして優しく包み込むように抱きしめてくれると私の髪を撫でてくれる。
「…さっきまで一緒だったじゃん。
どした?…なんかあった?」
『…ううん。…何でもないよ!
急にごめんね?』
弔くんの言葉に小さくふるふる、と首を振ればパッ、と離れて弔くんを見上げてニコっと笑えば、今度は弔くんが私の首筋に視線を向けた瞬間、紅い瞳が見開かれて弔くんがピタ、と固まる。
『…っ、弔くん…?』
私がキョトン…、と小首を傾げて弔くんを見つめると、ハッ…としたように弔くんが正気に戻る。
「…ぃや、…何でもない。
ほら…早く入れ。スピナーも待ってる。」
私の鞄を持ってくれて、背中に手を添えながらお部屋の中へ促してくれる弔くん。
『お邪魔します!』
挨拶をしてからローファーを脱いで玄関先に揃えるとお部屋の中へとお邪魔する。