第1章 桜舞う、出逢い
俺の言葉に少し悩んだ挙句、通話ボタンをタップする。
『…もしもし?』
電話で死柄木と通話する胸元が肌けたままのの上に跨ったまま覆い被さってじっと見つめる。
「…?今、ドコ?何してんの…?」
スマホから少し漏れる死柄木の声。
『ぁ…ごめんね?
実は迫先生の授業プリントのホッチキス留めを
手伝ってて…ひゃん…ッ!!』
「…?どーした?…大丈夫か?」
イイトコロを邪魔されて、ちょっと意地悪したくなっちまって…。
の細いウエストラインをまた指先で撫で上げるとビクン…ッと腰を揺らして甘い声をあげる。
すると、スマホから漏れる死柄木の声がまた心配そうに話しかけている。
『んっ…ぁ…だいじょうぶ…っ。』
スルスル…と行ったり来たり、細いウエストラインをなぞると、また甘い声を漏らしながら何とか喋る。
でも俺の指先の動きに合わせてくすぐったそうにピクピク動く薄い腹や細い腰が何ともエロい…。
「…、もしかしてまだ…迫と一緒?」
電話から漏れ聞こえる怪訝そうな死柄木の声に、一瞬ピタ、と撫でていた指先の動きを止める。
と、同時に俺の顔を見上げるの顔。
そんなの視線に気づいた俺は首を横に振る。
『ううん、一人…。
ちょうど終わって今から学校出るところ…っ。』
俺の言いたい事をちゃんと理解したのかそう答える。
うんうん、偉いぞ…。
あんな嫉妬丸出しの番犬ちゃんにこんなコトしているのがバレたらどんなお仕置きをされる事か…っ。
「…ふーん。まァ、イイや…。
それよりも早く俺ン家に来いよ?
待ってるから…っ。」
『うん!…すぐに行くね!』
「…おぅ、気を付けて来いよ。」
『はぁーい、じゃあ…また後でね。』
何とかことなきを得て通話ボタンをタップして電話が終了した瞬間に前屈みになるとペロリ、との耳殻を舐める。