第1章 桜舞う、出逢い
【迫圧紘side】
パチン…ッ、パチン…ッ、とリズムよくホッチキスを留める音が社会科準備室の中に響く中、最後の一つをパチンッ!と留め終わるとふぅ〜…と深くため息を吐いてソファーにもたれ掛かる。
「…お疲れ、。
ホント助かったよ、ありがとね。」
『いえいえ。
迫先生のお役に立てて良かったです…っ。』
の頭を優しく撫でてやるとふにゃり…とさらに力が抜けて、小さく微笑みながら俺を見つめる。
『ホッチキス留めしたプリント、
先生のお仕事机の上に置いておきますね?』
ホッチキス留めが終わったプリントを俺の仕事机へと持って行ってくれるとソファーから立ち上がるの身体がふらり…、と傾いてこけそうになる。
「……ッ!!」
『…ふぇ…ッ、きゃっ…!!』
咄嗟に手を伸ばして細いの腕を掴んで引き寄せるも勢い余ってそのまま俺もろともと一緒にソファーへと倒れ込んでしまった。
『…ごっごめんなさい!!…迫、せん…せ…っ。』
ふにゅ、と感じる柔らかい感触…。
すぐ側から聞こえてくるの声に顔を上げると、キスできそうなくらい近くにあるの可愛い顔。
どうやら俺はソファーの上にを押し倒していて、その上に覆い被さっているみたいだ。
ふにゅ、と感じるのは俺の胸板に押し付けられているのでっけェ乳。
『…さ、こ…せん…せぇ…っ。』
あまりの近さに顔を真っ赤に染めて、恥ずかしそうに俺を見つめる。
ほら…すぐにそーいう男を誘うような顔をする。
その上、ふわ…っとから香る甘いイイ匂いにクラ…っ、としちまう。
「…ほーんと、は危なっかしいンだから…。
もう少し危機感を持ちなさいよ。
じゃないと、悪ーいオオカミさんに
食べられちまうぞ…?」
の頬に手を添えてスル…、と優しく撫でてやると苦笑いしながら困ったように言った後、そっと唇を耳元に寄せると低くて甘い声でわざと囁いてやる。