第1章 桜舞う、出逢い
『…さこ…せんせぇ…恥ずかしぃ…です…っ。
お願いだから…見ないでぇ…。』
今までこんな恥ずかしい格好を誰にも見せた事なく、真っ赤な顔で瞳をうるうると潤ませながら必死に迫先生を見つめながら言う。
「…恥ずかしがらないで?
すげェ…綺麗だよ…っ。」
すると迫先生のしなやかで綺麗な長い指が私の腰のラインを下から上へツゥー…っと撫で上げられる。
『ひゃあ…ッ!!』
突然、直に撫で上げられた事で変な声が出てしまった。
…と同時にローテーブルの上に置いてあった私のスマホがブー…ッ、ブー…ッ、と音を立てる。
迫先生が私のスマホのディスプレイを見て、何か少し考えた後、私に手渡す。
『…ぁ…っ、弔くん…。』
ディスプレイには【弔くん】の文字。
「…出た方がいいンじゃない?」
この格好のままは恥ずかしいけれど…でも弔くんの電話を無視する訳にもいかないし…っ。
悩んだ挙句、通話ボタンをタップする。
『…もしもし?』
少し緊張しながら電話に出る。
胸元は肌けたままで、私の上には迫先生が跨ったまま覆い被さっている。
「…?今、ドコ?何してんの…?」
スマホから聞こえる弔くんの少し心配そうな声。
『ぁ…ごめんね?
実は迫先生の授業プリントのホッチキス留めを
手伝ってて…ひゃん…ッ!!』
「…?どーした?…大丈夫か?」
弔くんとお話をしていると、迫先生の手がまた私のウエストラインを撫で上げるとビクン…ッと腰を揺らしてまた変な声を出してしまう…。
すると、スマホ越しに弔くんがまた心配そうに私に話しかける。