第1章 桜舞う、出逢い
「…こーんな可愛い反応されちゃ、
男はみんな悪いオオカミさんに
なっちまうなァ…っ。」
『悪いオオカミさんになると…、
何されちゃうのですか…っ?』
ビクビク反応する身体をなんとか抑えながら聞き返すと、やっと耳元から迫先生が離れていくと、私に覆い被さったまま正面から見つめられる。
「…、耳真っ赤だね。可愛い…っ。」
今まで見た事のない、少し意地悪な顔をした迫先生が小さくフッ…と笑って、そして私の耳を大きな手で触りながら答える。
「ナニされるか…知りたい?」
敏感になっていた耳を触られて身体がまたビクン…ッ、と跳ねる。
『…教えてください…、せんせぇ…っ。』
耳を触られるたびにビクビク反応する身体に、お腹の奥がキュン…と疼く感覚に…初めて感じることばかりに何だか不安になってきて…。
恥ずかしさやら…不安やら…色んな感情が一気に押し寄せると、瞳を潤ませながら覆い被さる迫先生を見つめながら小さく呟く。
「…ほんとにイイんだな?
が思っている以上に
恥ずかしいコトをするンだよ…っ。」
『恥ずかしいこと…っ?』
「…そう、が恥ずかしくって
泣いちゃうようなコトかもしんねェ。」
『…恥ずかしいことって何?泣いちゃうくらい?
わからないです…せんせぇ…っ。』
「…やめてっつても
もう止めてやんねェからな…っ。」
そう言えば、迫先生の手がセーラー服の紅いスカーフでリボン結びをしている結び目をシュルリ…っ、と解いて抜き取る。