第6章 春高予選
インハイ予選の時は試合に出られず、悔しい思いをしたであろう黄金川君も時間が経つにつれ、良いセッターへと成長してきた。彼の努力する姿勢と成長スピードには素人の私も驚くくらいだ。
黄「なーなー、凛ちゃん!俺の今のトスどーだった?良かったくない?」
「うん!めっちゃ良かった。フォームも綺麗でびっくりしたよ。凄いね」
黄「やっぱり?だよなだよなー!!」
喜ぶ黄金川君はまるで犬のようでしっぽが見える気がする。
黄金川君のテンションにつられて、私もテンションが上がり一緒に喜ぶ。
その様子を見ていた青根さんが二口さんの肩を叩き、私たちの方を指さしていた。
二「何だよ青根。何が言いたいんだよ。言っとくけど俺は別に気にしてねーからな。」
青(溜息をつきながら、やれやれって顔をする)
二「なんだよその顔。てか、なんでバレてんだよ」
青「、、、バレバレだ。」
二「お前喋んのかよ。」
一連の様子を見ていた舞さんは
(なるほどね。二口→凛ちゃん、凛ちゃん→?って感じなのか。あの二口がね。まさかね。あーあ、楽しくなってきた!!)
二口さんの弱みを握れた事が嬉しかったのか、人の悪い笑みを浮かべていた。