第3章 光を求めて
夏油side―
五条「チッ、なんで入学そうそう任務に行かなきゃなんねぇんだよ!!」
夏油「そうカッカするな、悟。呪霊討伐じゃないだけマシだろう?」
私の隣を歩くこの男は五条悟、六眼と無限の持ち主であり、私の同期だ。
今、私たちは担任の夜蛾先生にある少女を保護して来いという任務を受け、任務地に向かっているところだ。
五条「どう考えても呪霊祓う方が楽だろうが!」
―はぁ...。
今日何度目かのため息を付く。
入学して3日、初日から喧嘩を悟とぶっぱなし、指導をくらうという失態を犯したが、なんだかんだ彼とは3日間で親友。
とまでは行かないが、以外と反りが合うことが判明し、お互い呼び捨てで呼ぶ仲にまでなれた。
そんなこんなしていると、目的のアパートの前にまでついていた。
五条「げ、こんなボロい所によく住めるわー!」
夏油「気持ちは分からないでも無いが、声が大きいよ、悟。敵を作る発言は控えた方がいい。」
五条「へいへい、んで、保護して欲しい少女って―」
っ!
物凄い呪霊の気配!さっきまで感じなかったから今発生したのか?!
しまった。もしこの気配が保護対象のものだった場合相当まずいかもしれない。
夏油「っ!悟!!」
五条「わーってるよ!!!」
気配のする部屋のドアをぶち破り、呪いの発生源であろう風呂場に駆け込む。
保護対象と思われる少女が今まさに襲われかけている所だった。
間一髪で呪霊玉にして手の中に納める。
間に合ってよかった...。
五条「おい、傑...これ...」
ほっとしたのも束の間、悟の言葉に視線を向ける。
私達を警戒するように身を小さくてして風呂場の隅から震えながらこちらを睨む少女と、その保護者であろう者の穴だらけの遺体が転がっていた。
これはまた、面倒なことになりそうだ...。