第2章 海の底から
酸素が吸え、意識が覚醒しだした頃にまた水の中に押さえ込まれる。
何度も何度もその繰り返し。
もうやだ。私が何をしたって言うのだろうか。
嫌だ、辛い、苦しい、痛い、怖い
お母さんなんて...
お母さんなんて...
―死んじゃえ―
すると浴槽の水が空中に浮き上がり多数のしずくを作る。
そのどれもが鋭い針のように形を変え、母を貫いた。
あはは...
「あはははははっ!!!!!!!」
やってしまった!ついに...!ついにやってしまった!
何故か分からないが笑いが止まらない。
すると母の遺体から化け物が生まれている?
醜い醜い化け物だ。母の内面をそのまま型どったようで、
あぁ、これが母なのだと実感する。
やっと自由になれると思ったのに。私は母から逃げ出せない