第6章 零れ桜
夢ぬside―
一限目は自己紹介と学校の説明で終わった。
2、3限目は体術だが、先生は用事があるらしく、各々しっかりやれとの事。
体術かぁ点でダメそうだよね…私。
五条「夏梨とりあえず硝子とやってみろよ」
家入「やだよ、めんどくさい」
夏油「まぁまぁ、夏梨がどれだけ動けるか見ないとだから、私達じゃダメだろうし。後衛の硝子で様子見と言うことで」
家入「…。1カートンな」
「よ、よろしくお願いしましゅ!」
盛大に噛んでしまった。
これには他3人とも大爆笑。シンプル悔しい。
―
まぁご察しの通り。実践には出ない硝子にも転がされてしまった。
私が任務行ったら死ぬだろ。これ。
五条「体術ダメダメじゃん!wwそれで2級はギャグだろww」
夏油「こら、悟。事実でも言い方ってものがあるだろう。」
「傑…?それナチュラルに煽ってない??」
夏油「これは失敬笑」
家入「とりあえず。体力作りからだろうな、走り込み頑張れ」
だよね…こんなんじゃ私に出来ることはゼロに等しい。
朝4時に起きて筋トレと走り込み頑張るか…。どうせろくに寝れないだろうしね。
にしても、ほんとに体術知識ゼロじゃ難しいだろうな…私まだ漢字も読めないし。
と色々考えていたら悟と傑が組合を始めた。
す、凄い…。目で追えない。
家入「夏油は体術得意だから教えてもらいなよ、五条に頼むより教えるの上手そうじゃん」
「硝子は…?」
家入「言っとくけど。私の体術とか4級も倒せないからな?」
まじ?それに負けた私はミジンコじゃなか。
はぁ…どうしよう。
頭を抱えていると頬に冷たい感覚が。
「ひゃっ!」
夏油「水、いるかい?」
「あ、ありがと」
……。
「あ、あのさ、暇な時体術教えて欲しいなって…」
夏油「夏梨が良ければいつでも教えてあげるよ」
「ほんとに?!ありがとう!!」
夏油「頑張ろうって気持ちが見えてて、そういう所好きだよ」
とぅんく!
いやいや、ちょと待って。そこはドキッとかキュンであれよ私。
傑と話しているとたまにこういう胸がドキドキした気持ちになる。
この気持ちの名前は私にはまだきっと理解出来ないものだ。でも邪険にするのも違う気がして、今はこそばゆいこの気持ちを大事に大事に持っておこうと思った。
五条「俺ら何見せられてんの?」
家入「さぁな」