第4章 酸素を求めて
夢主side―
何か暖かいものが私の体を覆う度に傷が1つ、また1つと消えていく。
一通り終わって鏡の前に立ってみる。
今まで羨んでも手に入らなかった綺麗な肌。
嬉しい。
純粋な気持ちが湧き上がってきてまた柄にもなく涙が止まらない。
家入「すまん。これが限界、約束守れなくてごめ―」
この人はとても優しい。腰の傷跡が消えなかった事に謝罪をくれた。そのほかの傷は治してくれたのだし、自分では勿体ないくらい綺麗な肌になれて純粋に感謝しかない。
その人は硝子さんと言うらしい。
硝子さんから硝子でいいとお許しを貰ったので、これから硝子って呼ぶことにしよう。
グラサンは置いといて、前髪と硝子はとっても良い人。
少なくとも信用出来る。
今日1日で昨日まで考えられなかったような人の温もりをたくさん感じた。