第4章 側に居たい
ひとしきり泣いたあと「担当医として俺から連絡をしておく」そう言われて休みの連絡が職場に行った
彼氏でも親族でもないのにそんなことを出来るのはレイが医者で主治医だから。
電話をかける背中に抱きつきたくて手を一瞬伸ばしたけどきっと届かない自嘲気味に笑いその存在から手を下ろそうとした
視界の端で映るレイがふと振り向きその手を握る。
「今日は休みだから一緒に過ごそう。」
そう言われてまるで恋人同士の様な笑みを向けられる
「私と...レイが? なんで?」
なんて可愛くない質問を返す
「私がお前と居たいからだ。それだけではダメか?」
そう良い繋いだ手をギュッとされる
じっと見つめられるその瞳に根負けして
「......ダメじゃない....」
そう返すと
「良かった。ひとまずシャワーを浴びてこい。昨日は疲れただろう」
そう言われて「?」みたいな顔をすると
「お前は記憶にないのかそれとも知らないふりをしようとするかは知らないが私は覚えているぞ。好きと言われたことをな」