第4章 側に居たい
「お前は...これで最後なのか?」
もう一度そう問われる
最後にしたくない。でもそう口にしてしまったら何かが崩れてしまいそうで口を紡ぐ
シンっとした空気が流れる
それが嫌で嫌で。ギュッと噛んだ唇から血が滲む。
我慢をするのと比例する様に強くなるそれは限度を知らない。
いつしか我慢しきれなくなった感情が涙となり溢れ出る。
下を向き声を押し殺しながら泣く私の顔をグッとあげられる
「噛むな。血が出ている」
そう良い撫でられる。
ふと安心させるその行為に体から力が抜ける
唇から力が抜けたことにより我慢していた声が止まらない
まるで赤子の様に声を上げながら泣く私をレイが抱きしめる
あたたかい
この関係を壊したくない
でも思いを告げたらきっと壊れてしまう
そんな恐怖が入り混じる胸の中
今は忘れてしまいたいとレイの胸に縋り付く
そっと頭を撫でられ
「大丈夫だ。私はお前から逃げたりしない。傍にいる。」
そう良い髪にキスをするレイ
そんな声や行動も自分の声で掻き消されて耳には届かない