第2章 診察と質問
ガラッと扉が開くと自動的に明かりが点灯する
「下すぞ」
そう言われハッとなり握っていた手を離す
ベットにそっと下ろされ目元に暖かみを感じる
目をそっと開けると眩しくない様にとレイが手をかざしていてくれていた
「もう大丈夫か?」
そう聞かれ頷くとそっと離れる手
ぼんやりとした視界が定まると久しぶりにレイと目線が交わる
不安で何か言いたげなその視線に目を逸らす
心配してくれているのだろうか...それともマヒルに知られた後が面倒だからだろうか...
色々な憶測が飛び交う
クイっと顎を掴まれ視線を戻される
「腕を見せろ」
そう言われて自身が怪我をしていたことを思い出す
実感すると痛みはジクジクと熱を持ち始め急に痛くなり始める
血は止まりかけているものの完全ではなく腕が怠い
軽く体の向きを変え傷を見せる
赤く染まった白いシャツにスッと鋏が入る
ジョキっという音と共にスッとした冷たさが染みる
軽く汚れを拭き取り傷口を見ると
「縫わなきゃダメだな」
と恐ろしいことを言ってくる