第2章 診察と質問
「レ、イ?」
パチクリと目をぱちぱちとしながら見つめる
後ろで結晶と化すワンダラー
「全く あれ程無理をするなという忠告を聞かなかたったのか」
そう言い血が流れる腕を掴まれる
「いったぃ!! ギブギブ!まじめに痛いから離して!」
そう訴えると
「逃げないなら離してやろう」
と言われる
気まずい....
顔を直視できない ふいっと顔を背ける
「逃げないから離して...」
そう抗議するも
「......信用ならんな。」
そう言い引き寄せられる
ふわっと抱き上げられたかと思うとまるで米俵に様に持ち上げられる
「ちょっ!?ちょっとレイ!?」
暴れて抵抗するがあまり意味はなく
「暴れるな。重くはないが暴れられると話は別だ。手が滑らないとは言い切れない。落ちたくないなら大人しくしていろ」
そう言われると大人しく従う他なかった
病院につくとあたりに人はいない
真っ暗な廊下と明かりが灯るナースステーション
慣れた様子で自室へと向かうレイになとも無様な格好で運ばれる
この格好も恥ずかしいけど夜の病院って何だか不気味
そう思うと無意識に目をキュッと閉じレイのベストを握りしめる
そんな感覚を感じたレイがふっと笑うのにも気づかずに握り続ける