第7章 隠しきれない君の、 【荒北*裏】
何言ってんだこいつらマジ死ねばいいのに。そもそもその本のメインはそこじゃねぇ。付録のDVDだ。じゃなくて、ここにがいるってのにふざけんな。
キリッと手に痛みが走る。あー、怒ってる。ちょっとだけ爪立てて怒ってる。
だってしょうがないだろ。俺だって男だし、それなりに性欲なんてもんもある。いつでもヤれる状況ならいいけどそんなんじゃない。そういう気分になった時、いつだっては頭ん中にしかいないだろ。だからちょっと映像借りてお前を想像してるだけだって。
そんな事言える状況じゃねぇけど。
そうやって怒るならまだまだ余裕がありそうだ。胸から手を離して下へ滑らせる。乱れたスカートはきっと意味を為していなくて、脚を俺の腰にかけるように促した。開けた事で手は難なくソコへ到着する。布団の中で小さくダメと聞こえた気がするけど、そんなのかまうつもりはない。下着をずらせばまだ湿り気を帯びていて、すんなりと俺の指を受け入れた。
「んっ…!!」
吐息混じりの声にならない声が胸元に響く。ピクッと身体が反応して、先程までの熱がまた込み上げてきた。
音を立てないようにゆっくり中をかき混ぜる。抵抗しようと伸ばされた手に俺の昂ったアレが下着越し触れて、不意討ち過ぎるそれに思わず腰を引いた。
やべぇ。
触ってほしい。握ってほしい。そもそもおあずけくらってんのはこっちの方だ。そう何度も不発を繰返してたらどうにかなっちまう。
「しかし起きないな、靖友」
「いつものことだ。一度寝たら起きないからな」
他愛ない会話が行き交う隣でこんなことになってるとは誰も思うまい。
「、触って、少し」
こそっと布団の中に声をかける。相変わらず部屋を騒がす音楽にはやはり意味があって、二人は気づくことなく会話を続けていた。俯いているせいで顔こそは見えないけれど、そっと、ゆっくり下着越しにソレを撫でた。
「っ…」
待ち構えた刺激は一瞬にして俺をMAXにする。こうして触ってもらうなんて今までなかったから尚更だ。戸惑いながらも遠慮がちな手が形にそって擦り、俺の指が入ったまま疎かになると、意識してやってんのかは知らないがの腰が揺れた。たまんねぇ。