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深空の幻【恋と深空】

第7章 煩悶の渦中へ②【レイ】






連日の激務に加えて寝不足が重なり帰宅後アリスは軽い夕飯を取るとすぐそのままソファで寝落ちしてしまった。酷く喉が乾いて 彼女が目を覚ました時には丁度部屋の時計が深夜の2時を過ぎた頃だった。目に入ったスマホの通知を見て寝惚けた瞼をゆるゆると擦る。


そこには数件のメッセージに加え 不在着信までが入っていた。そのいずれもがレイだ。どうやら眠っているうちに、また彼から連絡があったらしい。アリスは少々寝ぼけた頭が一気に現実へと引き戻される様な思いでばっと身体を起こした。



────ピッ



《だがお前は今
放って置ける様な状態ではないだろう

つべこべ言わずに次の休みに
血液検査と少しばかりの
問診をさせてくれ》 19:56



これは恐らくアリスが寝落ちをしてから直ぐのメッセージだろうか。忙しい中での返信だったのか、文章からレイの少しイラ立った心中が伝わってくる。血液検査と問診、という事はきっとあのアリスの症状に外的な要因がないのかを疑っているのだろうと彼女にも容易に推測が出来た。




『……検査に問診、か。
う〜ん、でも多分
………そんなんが原因じゃないんだけどな』





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