第7章 煩悶の渦中へ②【レイ】
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彼のメッセージに返信できたのは、職場へ出向き昨日の討伐の報告書を纏めて一息ついたお昼前だった。やっと思考が少し落ち着き出来るだけ今思っている事を正直に書こうとある程度腹を括った。
彼ならきっと分かってくれる。根底にその信頼はあれど文字を打っては消しまた打ってを繰り返しやっと作った文章を彼に送信する。
《レイ先生、
昨夜は仕事の邪魔をしてごめんなさい。
流石に今朝は合わせる顔がなくて。
あなたも疲れてよく眠ってたみたいだったし、
先に帰ったの。
雨は大丈夫だったよ。
お陰で 体調も戻りました。
本当にありがとう。
そしてごめんなさい》 未読
パッ──── 既読 11:02
送った直後、それはすぐに既読へと変わった。
『え?!はや…』
不意を突かれたアリスの動悸が爆発しそうになる。