第12章 絡め取る【シン、ホムラ】R18

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同日 同時刻、N109区



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『言われた通りに別れてきたよ
約束は守ったんだから、あなたも
彼には手を出さないって約束して』


「俺の言う通りに出来たんだな
────いい子だ」



薄暗い室内は高価な調度品で溢れている。部屋に置かれた大きな黒い革張りのソファに優雅に腰掛けていたシンは、彼女の言葉を聞くと満足そうに微笑み 立ち上がった。


アリスは目の前に来たやたら上背のある男の赤い目を 反抗的な瞳で下から睨め付けていた。


ホムラのアーティストとしての輝かしい軌跡をこの男に踏み潰されたくない。ハンターとしての仕事に、彼を巻き込みたくはなかった。アリスは先程この男の指示で 意に沿わない別れを 最愛の恋人に告げたばかりだ。