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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第2章 授業と決闘【賢者の石】


教室から飛び出してきたのは、ピーブズだった。
するとピーブズは私たちを見つけると、歓声をあげだす。

「ピーブズ、静かにしてちょうだい」
「黙れ、ピーブズ····お願いだから。じゃないと僕たち退学になっちゃう」

静かにさせようとするけれど、ピーブズはそんな私たちにお構い無しに笑い続けた。

「真夜中にフラフラしてるのかい?一年生ちゃん。チッ、チッ、チッ、悪い子、悪い子、捕まるぞ」
「黙っててくれたら捕まらずにすむよ。お願いだ、ピーブズ」
「フィルチに言おう。言わなくちゃ。君たちのためになることだものね」

ピーブズの言葉に、私たちは眉間に皺を寄せた。
普段悪戯ばかりして怒られているくせに、何故こういう時に真面目な事を言うのだろうか。
そして、ロンが苛立ちながらピーブズに怒鳴る。

「どいてくれよ」

その時である。
ピーブズが突然、大声を出したのだ。

「生徒がベッドから抜け出した!『妖精の呪文』教室の廊下にいるぞ!」
「ピーブズ!」

私たちはギョッとしながらも、ピーブズの下をすり抜けると逃げ出した。
でも廊下の突き当たりのドアにぶち当たり、ハリーがドアノブを回すけれど鍵がかかっていて開かない。

「もうダメだ!おしまいだ!一巻の終わりだ!」
「ピーブズ·····あとで殴り飛ばしてやるわ!」

皆で扉を押すけれど開かない。
すると、向こうから走ってくる足音が聞こえた。
足音の主はフィルチで、私たちはどうしようかと思っていた時である。

「ちょっとどいて」

ハーマイオニーは声を押し殺すと、ハリーの杖をひったくり鍵を杖で軽く叩いた。

「アロホモラ!」
「そうだわ、呪文を使えば良かったのよね。ハーマイオニー、流石だわ」

鍵が空くと、私たちはなだれ込むように入ってから扉を閉めた。
そしてドアに耳を当てて、外のから聞こえる声を聞く。

「どっちに行った?早く言え、ピーブズ」
「『どうぞ』と言いな」
「ゴチャゴチャ言うな。さあ連中はどこに行った?」
「どうぞと言わないなーら、なーんにも言わないよ」

あっさり、ピーブズはフィルチに私たちの居場所に言うかと思った。

「しかたがない。どうぞ」
「なーんにも!ははは。言っただろう。『どうぞ』と言わなけりゃ『なーんにも』言わないって。はっはのはーだ!」

ピーブズが消える音と、フィルチの悪態をつく声が聞こえてくる。
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