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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第15章 ワールドカップ【炎のゴブレット】


ハーマイオニーと溜息を吐き出していれば、レプラコーンはヴィーラと反対側のピッチに降りてから試合観戦をする為なのか傍に座り込んでいた。

「さて、レディーズ・アンド・ジェントルメン。どうぞ拍手を。ブルガリア・ナショナルチームです!ご紹介しましょう……ディミトロフ!」

バクマンの言葉に、ブルガリアのサポーターから熱狂的な拍手が巻き起こる。
すると拍手に迎えられて、真っ赤なローブを着た人が入場口からはピッチに飛び出した。
あまりにも速くて、姿がぼやけている。

「イワノバ!」

2人目の選手も素早くピッチに飛び出してきた。

「ゾグラフ!レプスキー!ボルチャノフ!ポルコフ!そしてぇぇぇぇぇ……クラム!」
「クラムだ、クラムだ!」

ロンが万眼鏡で姿を追いかけるように見ながら叫んだ。
私も万眼鏡で姿を追いかけてから、ビクトール・クラムの姿を見る。

色黒で黒髪の痩せた選手で、大きな曲がった鼻と濃い眉。
何だか18歳にはとても見えない選手だなと思った。

「では、みなさん、どうぞ拍手を。アイルランド・ナショナルチーム!」

バクマンの声が競技場に響いた。

「ご紹介しましょう。コノリー!ライアン!トロイ!マレット!モラン!クィグリー!そしてぇぇぇぇ、リンチ!」

7つの緑色の影が飛び出す。
それを万眼鏡で追いかけるように見ながら、私は少しつづ興奮してきていた。
もうすぐワールドカップが始まるのだからと。

「そしてみなさん、はるばるエジプトからおいでの我らが審判、国際クィディッチ連盟の名チェア魔ン、ハッサン・モスタファー!」

現れたのは痩せこけた魔法使い。
ツルツルに禿げてはいるけれど、前に見たハリーの叔父といい勝負の口髭をたくわえている。

彼はスタジアムにマッチきた純金のローブを着て、堂々とピッチに歩み出る。
口髭の下からはホイッスルが見えている。
そして大きな木箱を片方の腕に抱えて、もう片方で箒を抱えていた。

「あれ、なにかしら……」

そう呟きながら万眼鏡で木箱を見る。
すると、モスタファーは箒に跨り、木箱を蹴って開けていた。
その瞬間、4個のボールが勢いよく飛び出てきたのだ。

真っ赤なクアッフル、黒いブラッジャーが2個、羽の生えたスニッチ。
モスタファーはホイッスルを鋭くふくと、ボールに続いて飛び上がった。
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