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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第15章 ワールドカップ【炎のゴブレット】


セドリックの手の中には何かが握られていた。
どうしたのだろうかと首を傾げていれば、セドリックは少しだけ頬を赤く染めている。

「僕たち水汲みに言ってくるから、セドリックとゆっくりして行きなよアリアネ」
「ロン!」
「アリアネ。浮気は駄目よ」
「ハーマイオニー!」

耳でこそっと話したハーマイオニーに叫ぶと、3人はクスクスと笑いながら行ってしまった。
そんな3人を睨みながらもセドリックの方に振り返る。

「それで、どうしたの?」
「君に渡したい物があってさ。本当はホグワーツで渡そうかと思っていたけれど……今日会えたから渡そうと思って」

セドリックは柔らかい笑みを浮かべると、ポケットから淡いピンク色の小さなラッピングされた袋を取り出した。

「これ、本当は君の誕生日に渡したかったんだけど、その時は会えなかったから」
「……開けてみてもいい?」
「勿論だよ。是非、開けてみてくれ」

袋に着いているラッピングを取ってから、中を見ると、リボンが入っていた。
私の瞳と同じ色のカージナルレッドのリボンだ。

「リボン……」
「君の瞳と同じ色の見つけたんだ。直ぐに君に似合いそうだと思って……」
「ありがとう、セドリック……凄く素敵なプレゼントだわ」

私はリボンを手にすると、1つ結びにしてからリボンで結んでみせた。

「どう?似合うかしら」
「うん、似合うよ、凄く……うん。リボンを買って良かったよ」

セドリックは私の方に手を伸ばすと、私の髪の毛に触れる。

「綺麗だよ」

彼は直ぐに素直になんでも口にする。
だから何時も私は照れてしまい、顔が赤くなるのをなんとか我慢しようとした。

「そういえば……君、さっき『浮気は駄目』って言われていたけれど、もしかして恋人でも出来たのかい?」
「恋人!?ちが、違うわよ!そんな人いないわ!ただ……」
「ただ?」

これは言ってもいいのだろうかと考え込む。
セドリックは私に告白してくれた人だけど、そんな人に『惹かれている人がいる』なんて言ってもいいのだろうかと悩んでしまう。

「もしかして、好きな人でも出来たのかい?」

だけど、セドリックはお見通しのようだ。

「好きとかじゃなくて……その」

ここは正直に言った方がいいのかもしれない。
そう思った私は、正直に伝えた。

「惹かれている人がいるの……」
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