• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第15章 ワールドカップ【炎のゴブレット】


エイモスさんの背後から、セドリックがひょっこりと顔を覗かせた。
そして彼は私を見ると相変わらずの爽やかな笑みを浮かべながら、私の手を取る。

「久しぶりね。まさかここで会えるとは思っていなかったわ」
「僕もだよ。まさか君がいるなんて。でも来てラッキーだった。君に会えたからね」

嬉しげにセドリックは私の手を握り、ニコニコと微笑む。
その微笑みに釣られて私も笑っていれば、後ろから手が2本伸びてきてセドリックの手を払い除けた。

「うちのお姫様の手を何時まで握ってるんだい?セドリック・ディゴリー」
「うちのお姫様の手は、そんなに安くないぞ」
「おっと、ごめんよ。ついアリアネと会えたのが嬉しくて」

何故かフレッドは不機嫌そうで、ジョージはしかめっ面。
愛想がいい方の2人なのにと思っていれば、エイモスさんとアーサーおじさんは私たちを横目に会話をしていた。

「アーサー、ずいぶん歩いたかい?」
「いや、まあまあだ。村のすぐ向こう側に住んでるからね。そっちは?」
「朝の2時起きだよ。なあ、セド?まったく、こいつが早く『姿現し』のテストを受ければいいのにと思うよ。いや……愚痴は言うまい……クィディッチ・ワールドカップだ。たとえガリオン金貨1袋やるからと言われたって、それで見逃せるものじゃない。もっとも切符2枚で金貨1袋分くらいはしたがな。いや、しかし、私のところは2枚だからな、まだ楽なほうだったらしいな……」

エイモスさんは人の良さそうな表情をしながら、私たちを見てくる。

「全部君の子かね、アーサー?」
「まさか。赤毛の子だけだよ。この子はハーマイオニー、ロンの友達だ。こっちがアリアネでロンの幼馴染。こっちがハリーで、ハリーもロンの友達だ」

アーサーおじさんが自己紹介をしてくれたので、私はペコリとエイモスさんに頭を下げた。

「おっと、どっこい。アリアネ?ハリー?もしかしてアリアネ・イリアス・フリートとハリー・ポッターかい?」
「ええ、そうです」
「あ、はい、そうです」

名前を知ってこういう反応をされるのはもう慣れた。
最初は嫌だったけれど、こういう反応ばかりかれると慣れてきてなんとも思わないようになってきたものだ。

「セドが、君たちの話をしてくれたよ。アリアネは美人な子だと聞いたがなるほど、確かに美人だな!」
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp