第2章 授業と決闘【賢者の石】
「あなたのお父様がどんなにお喜びになったことか。お父様もすばらい選手でした」
「それって、ハリーのお父さんもクィディッチに?」
「ええ、そうですよ。Ms.フリート。そして貴方のお父様もクィディッチの選手でした」
まさかの話にハリーと私は顔を見合わせて、目を見開かせていた。
自分たちの父親がクィディッチの選手とは思わなかったのと、ハリーがクィディッチの選手にされることに驚いていたのである。
「さて、Ms.フリート。話を聞いて欲しいと言っていましたね。ここで聞きましょう」
「あ、はい。先程の件なんですが、あれはハリーが悪いわけではありません。ドラコ・マルフォイが、ネビルが落とした思い出し玉を木の上に置いて取れないように意地悪をしようとして、ハリーが怒ったんです」
私はマルフォイが原因である事を、マクゴナガル先生にきちんと説明した。
そして説明を終えるとマクゴナガル先生は何度か頷く。
「話は分かりました。私からマルフォイに言い聞かせるのと、セブルスに言っておきましょう」
「ありがとうございます」
「貴方の、その正義感が強いのはお父様によく似ていますね。そして喧嘩っ早いのもお父様によく似ています·····性格は、どうもお父様譲りのようですね」
きょんとしてしまう。
するとマクゴナガル先生は少し上機嫌に笑いながらも、私とハリーとウッドに帰るように促したのであった。
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「まさか!」
夕食時間。
私とハリーはロンにグラウンドを離れてから何があったのかを説明した。
そしてロンは目を見開かせると驚いて、手にしていたステーキ・キドニーパイを齧るのを辞める。
「シーカーだって?だけど一年生は絶対ダメだと·····なら、君は最年少の寮代表選手だよ。ここ何年来かな·····」
「·····百年ぶりだって。ウッドがそう言ってたよ」
「私も驚いたわ。まさかハリーがグリフィンドールの代表選手に抜擢されるなんて!」
私はステーキ・キドニーパイを齧りながら、少し興奮していた。
「来週から練習が始まるんだ。でも誰にも言うなよ。ウッドは秘密にしておきたいんだって」
そう話した瞬間、双子達が大広間に入ってきて私たちの元に足早に来るとハリーの顔を覗き込むようにして驚いた様子で呟いた。
「すごいな。ウッドから聞いたよ。僕たちも選手だ。ビーターだ」