第14章 秘密【アズカバンの囚人】
ファイアボルトとネックレスを贈ったの私だ。』
「ほら!」
ハーマイオニーは勝ち誇ったように笑みを浮かべてから、『ほらね!』と言葉を続けた。
「ね!ブラックからだって言った通りでしょ!」
「ああ、だけど、呪いなんか掛けてなかったじゃないか。え?アイタッ!」
小さなふくろうはロンの手の中でホーホーと鳴いている。
さっき、ふくろうがクルックシャンクスに狙われそうになったので、ロンが掴んで助けてやったのである。
どうやらそのお礼で指を噛んだらしい。
『クルックシャンクスが私に代って、注文をふくろう事務所に届けてくれた。君達の名前で注文したが、金貨はグリンゴッツ銀行の711番金庫。わたしのものだが、そこから引き出すよう業者に指示した。君の名付け親から、そして両親の親友から、13回分の誕生日をまとめてのプレゼントだも思ってほしい
ハリー、去年君が叔父さんの家を出たあの夜に、君を怖がらせてしまったことも許してくれたまえ。北に向かう旅を始める前に、ひと目君を見ておきたいと思っただけなのだ。しかし、私の姿は君を驚かせてしまったことだろう。
来年の君のホグワーツでの生活がより楽しくなるよう、あるものを同封した。
私が必要になったら、手紙をくれたまえ、それかフリート家の隠れ家に来てくれ
シリウス』
「何を同封されていたの?」
「あ!」
『わたくし、シリウス・ブラックはハリー・ポッターの名付け親として、ここに週末のホグズミード行の許可を、与えるものである』
「ダンブルドアだったら、これで十分だ!」
「良かったじゃない、ハリー!」
「うん!あ、ちょっと待って。追伸がある」
『よかったは、君の友人のロンがこのふくろうを勝ってくれたまえ。ネズミがいなくなったのは私のせいだし』
ロンは目を丸くしながは、手の中にいるふくろうを見つめた。
「こいつを飼うって?」
ロンは迷いながら、ふくろうをしげしげと見つめる。
それからふくろうをクルックシャンクスの前に突き出してから、匂いを嗅がせた。
「どう思う?間違いなくふくろうなの?」
クルックシャンクスは満足そうにゴロゴロと喉を鳴らした。
どうやら間違いなくふくろうらしい。
「僕にはそれで十分な答えさ。こいつは僕のものだ」
「良かったわね、ロン」