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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第13章 裏切り者【アズカバンの囚人】


「それでも4人は私を見捨てはしなかった。それどころか私のために、ある事をしてくれたんだ。おかげで変身は辛いものではなくなったばかりでなく、生涯で最高の時になった。4人とも『アニメーガス』になってくれたんだ」
「僕の父さんも?」
「私のお父さんも、アニメーガスだったの?」
「ああ、そうだとも2人とも」

リーマスは微笑んだ。
その微笑みは楽しそうなものであり、思い出に浸っているかのようにだった。

「どうやればなるのか、4人はほぼ4年の時間を費やしてやっとやり方がわかった。ハリーのお父さんもアリアネのお父さんもシリウスも学校一賢い学生だった。それが幸いした。なにしろ、『動物もどき』変身はまかり間違うと、とんでもないことになる。魔法省がこの種の変身をしようとする者を、厳しく見張っているのもそのせいなんだ。ピーターだけばジェームズやウィリアスわシリウスにさんざん手伝ってもらわなければならなかった。5年生になって、やっと、4人はやり遂げた。それぞれが、意のままに特定の動物に変身できるよつになった」
「でも、それがどうしてあなたを救うことになったの?」

ハーマイオニーは不思議そうに聞いた。
その質問にリーマスはきちんと答える。

「人間だと私と一緒にいられない。だから動物として私に付き合ってくれた。狼人間は人間にとって危険なだけだからね。4人はジェームズの『透明マント』に隠れて、毎月1度こっこり城を抜け出した。そして、変身した。……ピーター1番小さかったので、『暴れ柳』の枝攻撃を掻い潜り、下に滑り込んで、木を硬直させる節に触った。それから4人でそっと枝下にあるトンネルを降り、私と一緒になった。友達の影響で、私は以前ほど危険ではなくなった。体はまだ狼のようだったが、4人と一緒にいる間、私の心は以前ほど狼ではなくなった」
「リーマス、早くしてくれ」

シリウスが口を挟んだ。
その形相は凄まじく殺気が立っており、スキャバーズを見下ろしていた。

「もうすぐだよ、シリウス。もうすぐ終わる。……そう、全員が変身できるようになったので、ワクワクするような可能性が開けた。ほどなく私達は夜になると『叫びの屋敷』から抜け出し、校庭や村を歩き回るようになった」
「校庭や村って、ホグズミードを!?」
「ああ、そうだよ、アリアネ」
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