• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第12章 守護霊【アズカバンの囚人】


「返してもらったんだ」
「マクゴナガル先生にさっきお会いしてね、2人とも返してもらったのよ」

ハリーはファイアボルトをアリアネは箱を持ち上げてハーマイオニーへと見せた。

「言っただろう?ハーマイオニー。なーんにも変なことはなかったんだ!」
「あら、あったかもしれないじゃない!つまり、少なくとも、安全だってことが今分かったわけでしょ!」
「うん、そうだね。僕、寝室に持っていくよ」
「僕が持ってゆく!スキャバーズにネズミ栄養ドリンクを飲まさないといけないし」

ハリーとロンはファイアボルトを、まるで壊れそうな硝子細工のものを持っているかのようにしながら手にして行ってしまった。
アリアネはそんな2人を見送ってから、ハーマイオニーの隣に腰掛ける。

「昨日はごめんなさい。言い方が悪かったわ」
「……それを言うなら、私もよ。ごめんなさい、イライラしてたからってあんな酷い言い方して。アリアネは私を心配してくれてたのに……」
「いいのよ。でも、体調は心配だからちゃんと休める時は休んでちょうだいね?」
「うん」

ハーマイオニーはちょっと微笑みながら、アリアネへと手を差し出した。
仲直りの握手というわけであり、アリアネも手を差し出して彼女の手を握る。

「これで仲直りね」
「僕も座ってもいい?」

ファイアボルトを置いたのかハリーがやって来て、2人を見ながらそう声をかけてきた。

「かまわないわよ」

ハリーは山のように積まれた羊皮紙を少しどけてから、椅子に腰掛けた。
そこには長いレポートと作文などが散らかっていて、ハーマイオニーは現在『古代ルーン語』の翻訳をしている最中。

「こんなにたくさん、いったいどつやってできるの?」
「あ、それは私も不思議に思ったわ。どうやってやってるの?」
「え、ああそりゃ、一生懸命やるだけよ」

ハーマイオニーは疲れきった表情でそう言った。
相変わらず目の下には隈ができている。

「いくつかやめればいいんじゃない?」
「そんなことできない!」
「出来ないのね……でも少しは休んでちょうだいね」

アリアネは心配そうに呟きながら、机に散らかる教科書を少しだけ整理していく。

「『数占い』って大変そうだね」
「たは、そんなことないわ。すばらしいのよ!私の好きな科目なの。だって──」
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp