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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第2章 授業と決闘【賢者の石】


「しないわよ、ハーマイオニー。ちょっと話があるだけよ?本当よ」

だが、三人は納得していない表情である。
だけど渋々と了解してから、三人は地下牢から出ていき、クラスには私とセブだけとなった。
そして私はセブへと詰め寄り、彼は呆れたように溜息を吐いてから私を見下ろす。

「なぜ、あんなにハリーに対して理不尽を言ったり意地の悪いことをしたの?ハリーが貴方に何かしたとでもいうの?セブ!」
「何もされてはいないな」

セブは私から視線を逸らすと、デスクテーブルで羽根ペンを動かして何かを書いている。

「だが、アリアネ。一つ忠告しておこう」
「忠告?」
「ハリー・ポッターには関わるな」
「なぜ?何故、ハリーと関わってはいけないの?」

苛立ったように言うと、セブは私へと視線を向けてから肩を両手で掴んでくる。
そして私にゆっくりと顔を近づけて、瞳を覗き込むような体制を取った。

彼の瞳には怒りと憎しみが込められている。
その瞳にぞくりとしていれば、彼は苛立ったように言葉を吐いた。

「アレといるとろくな事が起きん。そう、あいつの父親もろくな人間ではなかった。アレといたから、ウィリアスとヘレンはあのような事に·····」
「父さんと母さんが·····どうしたの?」

なぜ、ここでハリーのお父さんの事や私の両親の名前が出てくるのだろう。
驚きながらそう訊ねると、セブは言葉を詰まらせてしまうようにして、口を閉ざしてしまった。

「·····セブ?」
「とにかく、アレとは関わるのではない」
「·····嫌よ。ハリーは私の大切な親友よ」
「たった一週間で親友とは·····。いいか、ろくでもないことに巻き込まれる、ポッターと一緒にいるのは辞めるのだ」
「嫌よ!なんで、セブにそんな事を決められなきゃいけないの!?そこまで、私に干渉しなくてもいいじゃない!私は貴方の何って言うのよ!」

苛立ちながらそう言い放つと、セブは私の目を真っ直ぐに見つめる。
真っ黒な瞳に、何処か吸い込まれそうな感覚になってしまう。

「お前はただ、吾輩の唯一の友人とも呼べる男の娘。だから忠告してやっているのだ。·····失う前に」
「·····貴方の言うことは聞かないわ!」

私はそう言うと、机に置いていた教材などを手にして地下牢を出た。
セブの呟きも聞こえずに。

「忠告を聞かないのは父親似だな·····」
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