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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第11章 忍びの地図【アズカバンの囚人】


ハグリッドは鼻を鳴らした。
怒っているようなそんな何とも言えない表情を浮かべている。

「そいつらにしゃぶりついて、幸福ちゅうもんを全部吸い出してさえいりゃ、誰が有罪で、誰が無罪かなんて、連中にはどっちでもええ」

ハグリッドはしばらくマグカップを見つめて黙る。
そんな彼にアリアネはなんとも言えない気分になりながら、シリウス・ブラックについて考えていた。

気がおかしくなりそうなのに、シリウス・ブラックはそうなってはいなかったと言うじゃないか。
何故、気を保っていれたのだろうとアリアネは細い指で顎を撫でた。

「バックビークをこのまんま苦そうと思った。·····遠くに飛んでいけばええと思った。·····だけどどうやってヒッポグリフに言い聞かせりゃええ?どっかに隠れていろって·····ほんで法律を破るのが俺は怖い·····」

ハグリッドの瞳からは更に涙が溢れた。

「俺は二度とアズカバンに戻りたくねえ」


❈*❈*❈*❈*❈*❈


翌日、アリアネとハリー、ロンとハーマイオニーは図書室へと向かった
理由は勿論、バックビークの弁護に役立ちそうな本を見つけるためである。

役立ちそうな本をどっさりと抱えた4人はグリフィンドールの談話室に戻り、暖炉を陣取ってから本を読んでいく。
役立ちそうなものがあれば、4人は言葉を交わした。

「これはどうかな·····1722年の事件·····あ、ヒッポグリフは有罪だった。ウヮー、それで連中がどうしたか、気持ち悪いよ」
「これはいけるかもしれないわ。えーと、1296年、マンティコア、ほら頭は人間、胴はライオン、尾はサソリのあれ、これが誰かを傷つけたけど、マンティコアは放免になった?あーだめ。なぜ放たれたかというと、みんな怖がってそばによれなかったんですって·····」

4人が調べている間に、ホグワーツはあっというまにクリスマス1色に染まっていた。
そしてクリスマスの朝のことである。

「クリスマス・プレゼントだ·····」

朝起きると、アリアネのベッドの下にはクリスマスのプレゼントが沢山置かれていた。
ゆっくりとベッドから降りてから色々見ている中で名前が書かれていた無い贈り物があった。

「名前がない·····?誰からなのかしら」
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