• テキストサイズ

シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第11章 忍びの地図【アズカバンの囚人】


「ハリーは額におっきな傷を受けて、両親は死んじまって……アリアネは泣きじゃくっていた。そんで、シリウス・ブラックが現れた。いつもの空飛ぶオートバイクに乗って。あそこに何の用で来たんだか、俺には思いつもつかんかった。ヤツがジェームズとリリーとウィリアスとヘレンの『秘密の守人』だと知らんかった。『例のあの人』の出撃の知らせを聞きつけて、何が出来ることはねぇかと駆けつけてきたんだと思った。ヤツめ、真っ青になって震えとったわ。俺が何したと思うか?俺は殺人者の裏切り者を慰めたんだ!」

ハグリッドの吼えるような声がバーに響いた。

「ハグリッド!お願いだから声を低くして!」

バーは既に静かになってしまい、ちらりとハグリッドを見たり帰ろうとしている人がいた。

「ヤツがジェームズとリリーとウィリアスとヘレンが死んで取り乱してたんではねえんだと、俺にわかるはずがあったか?ヤツが気にしてたんは『例のあの人』だったんだ!ほんでもってヤツが言うには『ハグリッド、ハリーとアリアネを僕に渡してくれ。ハリーは僕が名付け親だ。アリアネはウィリアスの子だ。僕が育てる──』ヘン!俺にはダンブルドアからのお言いつけがあったわ」

ハグリッドは勢いよく蜂蜜酒を飲んだ。
顔は酔っ払ってるのか少し赤くなっているのが見えるし、声も大きくなっている。

「そんで、ブラックに言ってやった。『だめだ。ダンブルドアがハリーは叔母さんと叔父さんのところに行くんだって言いなさった。アリアネは名付け親のリーマスの所に行くんだって言いなさった』あの時、アリアネは自分の両親を見殺しにしたのは誰か分かってたんだ。だからシリウスに抱っこされた時に火がついたように大泣きしてたんだな。それで、俺が言ったあとブラックはゴチャゴチャ言うとったが、結局諦めた。ハリーとアリアネを届けるのに自分のオートバイを使えって、俺にそう言った。『僕にはもう必要がないだろう』そう言ったな」

ハグリッドは忌々しそうに呟く。

「なんかおかしいって、そん時に気づくべきだった。ヤツはあのオートバイを気に入っとった。なんでそれを俺にくれる?もう必要がないだろうって、なぜだ?つまり、あれは目立ちすぎるわけだ。ダンブルドアはヤツがポッターとフリートの『秘密の守人』だって知ってなさる」
/ 820ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp