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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第11章 忍びの地図【アズカバンの囚人】


光で辺りを照らしてみれば、そこかかなり天井の低くい狭い土のトンネルだった。
すると、隣にいたハリーが地図を広げて杖で軽く叩く。

「いたずら完了!」
「あ、消えたわ……」
「凄いなあ……この地図。フレッド達が褒めるだけあるよ」
「でも一体誰が作ったのかしらね。そこが気になるところだけど……行きましょうか、ハリー」
「そうだね。ハニーデュークス、楽しみだなあ」

私たちはトンネルを曲がりながら歩き出した。
狭いトンネルは屈まないとけないから、暫くすると体が痛みを訴え出す。
それを我慢しながら窮屈なトンネルを通った。

トンネルを通り始めて小一時間。
私とハリーはぜぇぜぇと言いながら上り坂になった道を歩いていた。

「まだ着かないのかな……」
「あ、見てハリー。石段よ」

指をさす先には石段があった。
古びた石段が上へと伸びているけれど、先端は何も見えない。

「アリアネ、足音を立てないようにそーっとだよ」
「ええ」

私とハリーは静かに石段を登った。
すると、先に歩いていたハリーが何かにぶつかったのかゴンッという音がする。

「ハリー、大丈夫?」
「う、うん……なんとか。これ、撥ね戸になってる。ちょっと待ってね、音が聞こえないか聞くから」
「うん……」

ハリーはしばらくしてからゆっくりと戸を開け始めた。
そして外を覗き、私も釣られて顔を出して外を覗いてみる。

「倉庫……?」

どうやら外は倉庫の中らしい。
木箱やケースがビッシリと置いてあり、私達はそれを眺めながらも外に出てから戸を元通りに閉めた。

「ハニーデュークスの倉庫かな?」
「そうかもしれないわね……」

私とハリーは顔を見合せてニヤリと笑う。
ホグズミード行きを許されなかった私たちには初めての場所であり、大人には内緒に来たことがなんとも言えない楽しさを醸し出していた。

「さて、これからどうする?」
「とにかく、倉庫から出ないと始まらないわよね」

なんて話していると、すぐ近くの扉が開く音が聞こえた。
慌てて身を隠していれば、女性の声が聞こえてきた。

「『ナメクジゼリー』をもう1箱お願いね、あなた。あの子たちときたら、店中ごっこり持っていてってくれるわ」

すると男性の足が2本階段から降りてくるのが見えた。
男性な向こう側の壁に立てかけてある箱を幾つか動かしているようで、そんな音が聞こえてくる。
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