第2章 授業と決闘【賢者の石】
このフィルチ、凄く根性が悪い。
私とロンとハリーは、道に迷いに迷って扉が開かないからと無理矢理開けようとしたらそれが四階の立ち入り禁止廊下の入口だった。
それをフィルチに見つかったのである。
「だから、先程から言っていると思いますが道に迷ったんです。ここが立ち入り禁止廊下の入口とは知りませんでした」
「わざと押し入ろうとしたんだろう!そうに違いない!地下牢に閉じ込めるぞ!」
「貴方は話を聞かないのですね!先程から迷って間違えたと言っていますよね!?しかも地下牢ですって!?体罰ですね!!それに耳がお悪いようなので病院に行かれることをオススメしますよ!」
「なんだと!?」
「アリアネ!アリアネ!その握ってる拳を下ろして!」
「殴ろうとするんじゃない!アリアネ!」
ギャーギャーと騒いでいると、通りかかったクィレル先生に助けてもらった。
私は危うくフィルチを殴りそうになったので、凄く助かったけれどクィレル先生に少し叱られてしまった。
そして、フィルチも面倒臭いけれど彼が飼っている猫もなかなか面倒臭い。
ミセス・ノリスという猫だけど、やせこけてほこりっぽい色をしている可愛げのない猫。
「飼い猫は飼い主に似るのね。可愛げがないわ」
「分かる」
「あのランプみたいな出目金、フィルチそっくりだよ」
「僕思うけどさ、あの猫とフィルチって意思疎通が可能なのかな?あの猫の前で規則違反したら、フィルチって息を切らして飛んでくるらしいから」
聞いた話だと、みんなはフィルチが嫌いらしい。
私もホグワーツ一日目だけれど、既に彼が物凄く大っ嫌いである。
そして皆の願いはミセス・ノリスを蹴飛ばすことと聞いたけれど、私は流石に猫は蹴りたくない。
そして授業。
授業はどれも楽しくて、私とハーマイオニーはどの授業もワクワクしながら聞いている。
魔法史なんてゴーストが教えるし、妖精の呪文のフリットウィック先生は小さな魔法使いだけど授業は面白い。
「どの授業もやっぱり面白いわ!」
「ええ、妖精の呪文は楽しかったわ。もっと色んなの覚えたいわ!」
「僕は魔法史が退屈だった·····」
「僕もだよ」
私とハーマイオニーが授業の話で盛り上がっている中で、ハリーとロンは退屈そうにしている授業もあった。
そして一番楽しみであったのは変身術の授業。