第9章 トム・リドル【秘密の部屋】
ジニーの名前を叫んだのはモリーだった。
暖炉の前に座り込んでいたけれど、ジニーへと駆け寄ると抱きしめる。
アーサーも駆け寄ると娘であるジニーを抱き締めた。
「……ダンブルドア先生」
アリアネとハリーの瞳には、暖炉のそばに立っているマクゴナガルの並んで立っていてにっこりとしているダンブルドアがいた。
そしてフォークスがハリーとアリアネの傍を通り過ぎて、ダンブルドアの肩に止まった時だ。
モリーにより3人は抱きしめられていた。
「あなたたちがあの子を助けてくれた!あの子の命を!どうやって助けたの?」
「私たち全員がそれを知りたいと思っていますよ」
マクゴナガルの言葉に、ハリーとアリアネは顔を見合わせる。
そしてデスクまで歩くと組み分け帽子と剣、そしてリドルの日記の残骸を置いた。
ハリーとアリアネは一部始終を語った。
15分ぐらい話したのだろうか、聞き手になっていた全員はシーンとしていた。
起きたことをすべて話終えると、マクゴナガルが静かに頷く。
「そうでしたか。そへで入口を見つけたわけですね。その間、約百の校則を粉々に破ったと言っておきましょう。でもポッター、一体全体どうやって、全員生きてその部屋をでられたというのですか?」
2人はまた話を始めた。
ジニーのことは触れないように話していれば、ジニーはモリーの肩に頭をもたかけさせて立っている。
そして2人は悩んだ。
ジニーがやっていなくて、リドルが操ったとどう証明しようかと。
ハリーはちらりとダンブルドアを見た。
「わしが1番興味があるのは。ヴォルデモート卿が、どうやってジニーに魔法をかけたということじゃな。わしの個人的情報によれば、ヴォルデモートは、現在アルバニアの森に隠れているらしいが」
「な、なんですって?『例のあの人』が?ジニーにま、魔法をかけたと?でも、ジニーはそんな……ジニーはそれまでそんな……それともほんとうに?」
「この日記だったんです」
ハリーは慌てて日記を取り上げてから、ダンブルドアへと見せる。
「リドルは16歳の時に、これを書きました」
ダンブルドアは日記を受け取ると、焼き焦げてぶよぶよになったページを熱心に眺めた。
「見事じゃ。たしかに、彼はホグワーツ始まって以来、最高の秀才だったと言えるんじゃろう」