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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第9章 トム・リドル【秘密の部屋】


「学校のみんなは、ハグリッドをけしかけて、か、怪……何物かに、学生を襲わせたと思っているんです。ハグリッドを逮捕して、アズカバンに送りました」

ハリーがそう言い終えるとの同時に、アラゴグが怒り狂ったようにハサミを鳴らし始めた。
ほかの蜘蛛もそれに従うようにハサミを鳴らし始めるけれども、それが気味が悪くて仕方ない。

「しかし、それは昔の話しだ。何年も何年も前のことだ。よく覚えている。それでハグリッドは退学させられた。みんながわしのことを、いわゆる『秘密の部屋』二住む怪物ぁと信じ込んだ。ハグリッドが『部屋』を開けて、わしを自由にしたのだと考えた」
「それじゃ、あなたは……あなたが『秘密の部屋』から出てきたのではないのですか?」
「わしが!?」

さらにアラゴグはハサミを鳴らした。

「わしはこの城で生まれたのではない。遠いころからやってきた。また卵だった時に、旅人がわしをハグリッドに与えた。ハグリッドはまだ少年だったが、わしの面倒を見てくれた。城の物置に隠し、食事の残り物を集めて食べさせてくれた。ハグリッドはわしの親友だ。いいやつだ。わしが見つかってしまい、女の子を殺した罪を着せられた時、ハグリッドはわしを守ってくれた、その時以来、わしはこの森に住み続けた。ハグリッドはいまでも時々訪ねてきてくれる。妻も探してきてくれた。モサグを。わしらの家族はこんなに大きくなった。みんなハグリッドのおかげだ……」

その言葉から、ハグリッドは無罪だったという事が分かる。
この大きな蜘蛛は誰も襲っていない、ハグリッドは無罪であるのだと。

「それじゃ、1度も誰も襲ったりことはないのですか?」
「襲うのはわしの本能だ。しかし、ハグリッドの名誉のため、わしはけってして人間。傷つけはしなかった。殺された女の子の死体は、トイレで発見された。ワシは自分の育った物置の中以外、城のほかの場所はどこも見たことがない。わしらの仲間は、暗くて静かなところを好む……」
「それなら……いったい何が女の子を殺したのか知りませんか?何者であれ、そいつはいま戻ってきて、またみんなを襲って」

カシャカシャという大きな音が聞こえる。
ザワザワとした音が聞こえて私は恐怖を覚えて、ローブの中で杖を握った。
襲われるかもしれない、この蜘蛛たちは怖いと思いながら……。
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