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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第1章 ホグワーツ魔法魔術学校【賢者の石】


パーシーは、ウィーズリー兄妹の上から三番目のお兄ちゃん。
私にとっても兄のような存在である彼は、モリーおばさんに促されてプラットホームの【9】と【10】に向かって進んでいった。

そして彼は壁の中にするりと消える。
この壁の先がホグワーツに向かうための、ホグワーツ特急がある駅。

「フレッド、次はあなたよ」
「僕フレッドじゃないよ。ジョージだよ。まったく、この人ときたら、これでも僕たちの母親だってよく言えるな。僕がジョージだってわからないの?」
「あら、ごめんなさい、ジョージちゃん」
「冗談だよ。僕フレッドさ」

ちなみに双子はよく人を揶揄うし、悪戯も大好きなウィーズリー兄妹では一番厄介な双子である。

またモリーおばさんをからかって……と思っていれば、ジョージも壁へと向かって歩き出し、フレッドへ『急げ』と声をかけて消えていった。
次は私かロンの番だなと思っていた時である。

「すみません」

聞いた事のない声が聞こえて、私は後ろの方へと視線を向けた。
そこには眼鏡をかけて、ふわふわとした癖のある髪の毛をもつ男の子が立っている。
私とロンと同い年くらいの子。

(この子も、ホグワーツに行くのかしら……。だけど、なんだかこの子……会ったことがあるような気がする)

初めて見る子なのに、何故か何処かで会ったような気がする子。
不思議な感じがすると思っていれば、モリーおばさんに優しく背中を押された。

「アリアネ、貴方は先に行ってなさい。パーシー達が向こうで待ってるから」
「……うん」

その子から視線を外した私は、プラットホームの【9】と【10】の間に向かって勢いよく走り出した。
壁にぶつかると思った時には、なんとも言えない感覚が全身を覆う。
そして耳には騒がしい声が聞こえてくる。

目を開ければ、視線の先には紅色の蒸気機関車がプラットホームに停車していた。
ホームの上には【ホグワーツ行特急11時発】と書いてある。

「相変わらず、人が多いわね……」
「アリアネ。もう先頭の二、三両は人が多いから他の場所に乗るんだぞ。フレッドとジョージとは一緒に乗るな。変なことに巻き込まれるからな。ロンと乗るんだぞ」
「分かったわ、パーシー」
「フレッド、ジョージ!アリアネの荷物を入れるのを手伝ってやれ」
「分かったよ、パーシー」
「はいはい、パーシー」
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