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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】


「威勢がいいね。いやれるまでもない。君の、あー、これを家と呼ぶのかね?そこ中にいるのは私とて全く本意ではない」

ルシウス・マルフォイの顔を見るだけで怒りが湧く。
何故、彼はホグワーツに来ているのかと思いながら透明マントを握りしめた。

「ただ学校に立ち寄っただけなのだが、校長がここだと聞いたものでね」
「それでは、いったいわしになんの用があるというのかね?ルシウス」
「ひどいことだがね。ダンブルドア」

ルシウス・マルフォイは長い羊皮紙を取り出しながら、態とらしく物憂げに喋る。

「理事たちは、あなたが退く時が来たと感じたようだ。ここに『停職命令』がある。12人の理事が全員署名している。残念ながら、私ども理事は、あなたが現状を掌握できていないと感じておりましてな。これまでいったい何回襲われたというのかね?今日の午後にはまた2人。そうですな?この調子では、ホグワーツにはマグル出身は1人もいなくなりますぞ。それかま学校にとってはどんなに恐るべき損失か、我々すべてが承知しておる」

態とらしい。
マグルが居なくてもいいと思っている1人のくせに、何故そんな事が言えるのだろうかと私は唇を噛み締めた。
しかも何故理事たちはダンブルドアを停職させるべしと思ったのだろうか。

(ダンブルドアがいればこそ、ホグワーツは安全なのに……!)

今すぐにでもあの羊皮紙を破ってやりたい。
そう思いながらも、私は透明マントを握りしめながらことの成行をみていた。

「おぉ、ちょっと待ってくれ、ルシウス。ダンブルドアが『停職』……だめだめ……いまという時期に、それは絶対に困る……」
「校長の任命、それに停職も、理事会の決定事項ですぞ。ファッジ。それに、ダンブルドアは、今回の連続攻撃を食い止められなかったのであるから……」
「ルシウス、待ってくれ。ダンブルドアさえ食い止められないなら」

魔法大臣は汗を浮かべながら焦っていた。

「つまり、ほかに誰にできる?」
「それはやってみなければわからん」

にたりとルシウス・マルフォイは笑う。
その笑みに苛立ち、動けばハリーとロンは私が飛び出しそうと思ったのだろう。
直ぐに私の両腕を掴んで引き止めようとしていて、首を横に振る。
別に出ようとなんてしていない、少し、飛び出したくなっただけだ。

「しかし、12人全員が投票で……」
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