第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
マクゴナガルは、小さな丸い鏡を3人に見せた。
その小さな鏡には3人とも見覚えもなく、何故落ちていたのかも分からずに首を横に振る。
逆に3人とも不思議で、石となってしまったハーマイオニーを見つめた。
「グリフィンドール塔まで貴方達を送っていきましょう」
「……先生、私まだ……ハーマイオニーの傍にいたいんです。いさせてください」
アリアネは直ぐに嫌な予感や胸騒ぎの正体は、これだったのだと気がついた。
同時に後悔の念に襲われていて、涙が溢れて止まらなくなってしまっている。
ハーマイオニーが図書室に行くと言った際に、自分も着い行けば良かったと後悔していたのだ。
それか、止めるべきだっと後悔して涙を溢れさせていた。
「それは許可出来ません、フリート。グレンジャーが心配なのは私もよく分かりますが、今は貴方の身も大切なのですよ」
「……ハーマイオニー」
「アリアネ、行こう。また、様子を見に来よう……」
ハリーは泣き続けるアリアネの背中を摩りながらそう優しく言い聞かせた。
そして数分後、やっと彼女はハーマイオニーから離れてマクゴナガルによって3人はグリフィンドール塔に送られた。
「全校生徒は夕方6時までに、各寮の談話室に戻るように。それ以後はけっして寮に出てはなりません。授業に行く時は、必ず先生が1人引率します。トイレに行く時は、必ず先生に付き添ってもらうこと。クィディッチの練習も試合も、すべて延期です。夕方はいっさい、クラブ活動をしてはなりません」
グリフィンドール塔の談話室は満員だった。
そんな中で、マクゴナガルは羊皮紙を広げて読み上げてからくるくると巻く。
「言うまでもないですが、私はこれほど落胆したことはありません。これまでの襲撃事件の犯人が捕まらないかぎり、学校が閉鎖される可能性もあります。犯人について何か心当たりがある生徒は申し出るように強く望みます」
それだけを伝えたマクゴナガルはぎこちなく、肖像画の裏の穴から出ていった。
すると、先生が居なくなったのを待っていたと言わんばかりに生徒たちは口々に喋り始める。
「これでグリフィンドール生は2人やられた。寮つきのゴーストを別にしても。レイブンクローが1人、ハッフルパフが1人」