第1章 ホグワーツ魔法魔術学校【賢者の石】
「たけど、僕はまりみたいに弾んだんだ。庭に落ちて道路までね。それを見てみんな大喜びだった。ばあちゃんなんか、嬉し泣きだよ。この学校に入学することになった時のみんなの顔を見せたかったよ。みんな僕の魔法力じゃ無理だと思ってたらしい。アルジー大おじさんなんかとても喜んでヒキガエルを買ってくれたんだ」
あの逃げていたヒキガエルは大おじさんからのものだっんだ。
そう思いながら、二個目の糖蜜パイを頬張っていればハーマイオニーに肩を叩かれる。
「ねえ、アリアネ。ホグワーツの授業ってどんなのかしら。私凄く楽しみなの」
「そうね、私も凄く楽しみだわ。早く色んな魔法を使って強くなりたいわ」
「アリアネはずっとそれを言っていたな。色んな魔法は早く覚えて早く使いたいってな」
パーシーは微笑みながら、私に声をかけてくる。
彼の言うとおり、私は色んな魔法を早く覚えたいとよく言っていた。
簡単な魔法ならいくらでもできるけれど、難しい魔法はまだ出来ないし分からない。
それに、ホグワーツでは家では勉強出来ない事を沢山できるのだ。
楽しみに決まっていると思いながら、私はハーマイオニーとパーシーの三人で授業についての話をした。
「ほんとに、早く始まればいいと思うわ。勉強することがいっぱいあるんですもの。私、特に変身術に興味があるの。ほら、何かをほかのものに変えるっていう術。もちろん凄く難しいって言われてるけど·····」
「はじめは小さいものから試すんだよ。マッチを針に変えるとか·····。アリアネはどの授業を受けたい?」
「そうね、私は闇の魔術に対する防衛術かしら?興味が凄くあるの、自分の身を守る為にも役立てれるし。あとは、魔法薬学かしら?」
「アリアネも難しいのに興味があるのね。私も魔法薬学には興味があるわ」
「二人とも、難しいものに興味があるんだな」
そんな話をしながら、私は視線は来賓席へと向けられる。
先程から私はある一人の人物をチラチラと見ていて、話がしたいと思っていた。
ねっとりとした黒髪に鉤鼻に土気色の顔。
その人はターバンを巻いた人と会話をしていて、彼の瞳は何故かハリーへと向けられた。
その時だった。
「イタッ!」
「ハリー?」
「どうした?」
ハリーが額を抑えていて、痛そうに顔を歪ませていた。
それに気が付いた私とパーシーが声をかける。