第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
ハリーとロンはそれぞれのグラスにゴイルとクラッブの髪の毛を入れた。
どうやら人によって薬の色は変わるようで、ゴイルの髪の毛が入ったグラスはカーキ色でクラッブのは暗褐色となっている。
「ちょっと待って」
ロンとハーマイオニーがグラスを取り、飲もうとした時にハリーが止めた。
「どうしたの?ハリー」
「3人一緒にここで飲むのはやめたほうがいい。クラッブやゴイルに変身したら、この小部屋に収まりきらないよ。それに、ミリセント・ブルストロードだって、とても小柄とは言えないんだから」
「よく気づいたな。3人別々の小部屋にしよう」
私は小部屋から出て、3人たちはそれぞれの小部屋へと入っていく。
外で3人が変身するのを待っていることにした。
「いいかい?」
「「いいよ」」
「いち·····にの·····さん·····」
私は少しだけワクワクしていた。
3人はちゃんと変身できているのだろうかと、待っていればハリーの声が聞こえてくる。
「2人とも大丈夫?」
「あぁ」
ゴイルとクラッブの声が聞こえた。
すると小部屋の扉が開き、クラッブとゴイルが小部屋から出てくる。
「どう?アリアネ」
「どう見てもクラッブとゴイルよ。ハリーなのは分かってるけれど、ゴイルに名前を呼ばれるのって嫌ね·····」
ロンは鏡に寄りながら『おっどろいたなぁ』とクラッブのぺちゃんこの鼻を突っつきながら繰り返し『おっどろいたなぁ』と言っている。
私もかなり驚いた、こんなにもちゃんと変身できていふなんて·····。
「本当にハリーとロンなのか疑っちゃうわ·····」
「確かに疑うよね·····」
「急いだ方がいい。スリザリンの談話室がどこにあるか見つけないと。誰かのあとをつけられればいいんだけど·····」
「ねえ、ゴイルがなんか考えてるのって気味悪いよな」
そう呟いたロンはハーマイオニーが入っていた小部屋の扉を叩いた。
ハーマイオニーは変身出来ただろうに未だに出てきていないのだ。
「出てこいよ。行かなくちゃ」
「私、私、行けないと思うわ。2人だけで行って」
「ハーマイオニー、ミリセント・ブルストロードがブスなのはわかってるよ。誰も君だってこと、わかりゃしない」
「だめ、ほんとうにだめ。行けないわ。2人とも急いで、時間を無駄にしないで」