第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
ドキッとしながらも私は答えた。
しどろもどろで答えたから凄く怪しまれてる気がするが、私はとある言葉を思い出す。
「あのね、セブ。女の子は1つや2つ秘密を持っているものよ。貴方に隠し事があってもいいじゃない」
何かの本にこんな台詞があった。
女は1つや2つは秘密を持っているものだという、なんとも言えないセリフが。
セブは私の言葉にかなり眉間に皺を寄せていた。
誤魔化せてはいないとは思っているけれど、これでなんとかならないだろうか。
「ほう?秘密の1つや2つ·····それはどんな秘密なのか気になりますなあ」
「ね、根掘り葉掘り聞くようなものじゃないわよ·····」
「お前は最近、ポッター達と一緒になって悪巧みをよくしている。お前を小さな頃から見ている吾輩としては、良くないことをしているのを止めなければならん」
「な、何もしてないわよ!あ、ああ!私、そろそろ行かなきゃ。それじゃあセブ、そのミサンガ付けてちょうだいね!」
これ以上居たら、根掘り葉掘り聞かれそうで私は慌ててその場から走り去った。
急いで嘆きのマートルのトイレへと向かっていれば、ハーマイオニーが大鍋をかき混ぜているのが見える。
「ハーマイオニー!ハリーとロンは?」
「いるよ、アリアネ!スネイプの足止めお疲れ様」
ひょこっりとハリーが顔を覗かせた。
「大丈夫だった?」
「ちょっと怪しまれたけれど、多分大丈夫よ」
「本当にそれ、大丈夫なのかい?」
「·····多分、大丈夫よ」
ゴボゴボと大鍋が音を立てているのが見えて、私は大鍋を覗きこんだ。
「すべて、間違いなくやったと思うわ。見た目もこの本に書いてあるとおりだし·····。これを飲むと、また自分の姿に戻るまできっかり1時間よ」
「次は何だい?」
「薬を3杯に分けて、髪の毛をそれぞれ薬に加えるの」
ハーマイオニーは柄杓でそれぞれのグラスに薬を注ぎ込んだ。
そこにブルストロードの髪の毛を、1つのグラスに入れると薬がシューシューと音を鳴らして泡立つ。
次の瞬間、薬は黄色に色を変えていた。
「おぇー。ミリセント・ブルストロードのエキスだ」
「そう言われると飲みたくないわね·····私は飲まないんだけど」
「きっと、いやーな味がするよ」
「さあ、貴方たちも加えて」