第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
ークリスマスー
クリスマスの日は、真っ白な朝で迎えた。
私とハーマイオニーはハリーとロンへのクリスマスプレゼントを持って男子の部屋へと飛び込んだ。
「起きなさい」
「おはよう。ハリー、ロン」
私とハーマイオニーは2人の寝室のカーテンを開けながらそう挨拶をした。
「ハーマイオニー、アリアネ。君たちは男子寮に来ちゃいけないはずだよ」
「はい、ロン。クリスマスプレゼント。ハリー、起きてちょうだい」
未だに目を開けようとしないハリーに声をかけるが、彼は『うーん』と唸るだけで起きやしない。
仕方ないと私は彼の枕元に、彼へのプレゼントであるマフラーを置いた。
「私とアリアネ、もう1時間も前から起きて、煎じ薬にクサカゲロウを加えたの。完成よ」
ハーマイオニーの言葉にハリーの目がパッチリと開かれた。
どうやら彼女の言葉に目が覚めたらしい。
「ほんと?」
「絶対よ」
「完成したのよ、ポリジュース薬」
ハーマイオニーはロンのベッドに眠るスキャバーズを脇に押しやって、彼のベッドに腰掛ける。
私はハリーのベッドに腰掛けた。
「やるんなら、今夜だわね」
今回のクリスマスプレゼントは、また嬉しいものが届いた。
ハグリッドからはハリーと一緒に糖蜜ヌガーをくれて、モリーおばさん達からはお決まりのセーター。
名付け親からは『女の子だから』と可愛らしいカチューシャが送られた。
「あら、可愛いカチューシャ。赤いリボンが貴方によく似合ってるわね」
「ありがとう、ハーマイオニー。これ、ハーマイオニーへのクリスマスプレゼントよ」
私はハーマイオニーにイヤリングを送った。
雫型をした赤いイヤリングに、ハーマイオニーは目を瞬かせてから嬉しげに微笑んでくれる。
「ありがとう!とっても可愛いイヤリングね。貴方との似ているからおそろいだわ!」
「ちょっとお揃いを狙ったのよ。喜んで貰えて嬉しいわ」
「私も勿論あるのよ。実はお揃いで買ったんだけど········」
ハーマイオニーは綺麗にラッピングされた袋をくれた。
そこに入っていたのは、群青色をした羽根ペン入れであり、可愛らしい色に私は笑みを浮かべる。
「素敵!」
「喜んで貰えて良かったわ」
クリスマスプレゼント交換をしながら、クリスマスの朝を楽しんだ。