第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
しばらくすると、ピーブズがニヤニヤと笑いながら歌い始めた。
「オー、ポッター、フリート、いやなやつだー いったいおまえらは何をしたー おまえらは生徒を皆殺し おまえらはそれが大愉快」
「お黙りなさい、ピーブズ」
マクゴナガル先生が一喝すると、ピーブズさ私たちにべ〜と舌を出すと消えた。
ジャスティンはフリットウィック先生とシニストラ先生に医務室に運ばれ、ほとんど首無しニックはアーニーがうちわで階段の1番下まで運ぶように言いつけた。
「おいでなさい、ポッター、フリート」
「先生、誓って言います。僕とアリアネ、やってません」
「ポッター、フリート。私の手には負えないことです」
私たちは黙ってマクゴナガル先生について行くことになった。
これからハリーと私はどうなってしまうんだろうと不安になってしまう。
しばらくして。
マクゴナガル先生は凄く醜いガーゴイルの前で立ち止まった。
「レモン・キャンディー!」
合言葉なのだろう。
ガーゴイルが突然本物にかわると、ぴょんと脇によってその背後にあった壁が左右に割れる。
壁の裏には螺旋階段があって滑らかに動いていた。
「お乗りなさい」
マクゴナガル先生に促され、私とハリーはそれに乗った。
クルクルと上へと運ばれていけば、輝くような樫の扉があるのに気がつく。
扉にはグリフィンをかたどったノック用の金具。
(もしかしてここ、ダンブルドアがいるところ?)
マクゴナガル先生が扉を叩くと、扉は音もなく開いた。
そしてマクゴナガル先生は『待っていなさい』と言うと姿を消してしまう。
「私たち、どうなるのかしら……」
「分からない……あれ?あれって、組み分け帽子?」
「本当だわ……」
歴代の校長の写真が壁に飾られている中で、組み分け帽子が棚に置かれていた。
するとハリーは組み分け帽子を手にすると、それを被ったのである。
「ハリー?」
すると組み分け帽子が口を開いた。
「何か、思いつめているね?ハリー・ポッター」
「えぇ、そうです。あの、おじゃましてごめんなさい。お聞きしたいことがあって」
「私が君を組み分けした寮が、間違いではないかと気にしてるね。そしてアリアネ・イリアス・フリートも」
「……はい」
組み分け帽子の通り、私も間違われているのでないかと気にしていた。
スリザリンの継承者だと言われた時から。