第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
アニーはそこで引けばいいのに、引くところか即座に答えた。
「君が一緒に暮らしてるマグルを憎んでるって聞いたよ」
「ダーズリーたちと一緒に暮らしていたら、憎まないでいられるもんか。できるものなら、君がやってみればいいんだ」
そう言うとハリーは図書館から出ていってしまった。
その場には私とアニーという子達だけであり、私はその子たちをジロリと睨む。
全員が青白い顔をして、私に怯えた顔を見せている。
「言っておくけど、私とハリーはサラザール・スリザリンの子孫でもなければ継承者でもないわ。私の母はマグル生まれ、ハリーの母もマグル生まれ。私たちの親友もマグル生まれよ。そして私たちは半純血、マグルの血が入ってる人間が本当にサラザール・スリザリンの継承者かしら?」
その言葉にアニーは黙ってしまう。
「証拠もないのに、ベラベラと話すのは良くないわね。それにあなた、自分が純血の家系とか言うけれどあなた自身は純血じゃないのでしょう?恥ずかしいわね、先祖が純血だの言いふらすのって」
するとアニーは顔を真っ赤にさせていた。
何か言いたげだけれど、私はそれを無視して図書館を出てからハリーの姿を探す。
何処に行ったのだろう。
そう思いながら廊下を歩いてハリーを探していれば、ある声が響いてきたのだ。
「襲われた!襲われた!またまた襲われた!生きてても死んでても、みんな危ないぞ!命からがら逃げろ!おーそーわーれーたー!」
ピーブズの声。
私は直ぐにその声の方に行けば、目を見開かせる光景が広がっていた。
ジャスティンと首無しニックが石のように固まっていたのである。
フィルチの猫のミセス・ノリスとコリンのように。
「ハリー!これ、どいうことなの?」
「アリアネ……分からないんだ。ここに来たら、こんなことに……」
するとピーブズの声を聞いた生徒たちが集まりだした。
私たちを見ていて、恐怖で怯えた目をしていればマクゴナガル先生が『静かに!』と怒鳴りながらこちらにやってくるのが見える。
マクゴナガル先生は杖を取り出すと、大きな音を出して辺りを静かにさせる。
そして生徒たちを教室に戻るようにしていれば、先程のハッフルパフの生徒がやってきて私たちを指さす。
「現行犯だ!」
「おやめなさい、マクミラン!」