第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
私とハリーはヘビにジャスティンを襲わないように言いつけただけ。
だけどパーセルタングが分からない人には、そう見えてしまったということなのだろう。
私はショックを受けたてしまい手で顔を覆った。
「僕とアリアネが違う言葉を喋ったって?だけど、僕、気が付かなかった。自分が話せるってことさえ知らないのに、どうしてそんな言葉が話せるんだい?」
ロンは首を横に振る。
ハーマイオニーはなんとも言えない表情を浮かべていて、ハリーは私へと視線を向けてきた。
「私も分からないわ。突然、口から出たのよ……ハリーの言葉も突然理解したの。今まで、こんなことなかったのに……」
「そんな……急に?どいうことなんだ?」
私は首を横に振った。
色々とおかしい事が起きている……突然、ロンやハーマイオニーは聞こえない声が聞こえたり、パーセルタングが言えたりと。
ハリーの額に触れてからおかしい。
私はそれに気がついて、ハリーの額にあるあの傷を見た。
(額に触れてからよ……おかしいと感じるようになったのは。でもなんで?ハリーの額に触れたら?)
理解ができない。
そう思っていれば、ハリーは不満そうに言葉を口にした。
「あのヘビが、ジャスティンの首を食いちぎきるのを止めたのに、いったい何が悪いのか教えてくれないか?ジャスティンが『首なし狩り』に参加するはめにならずにすんだんだよ。僕とアリアネがどいうやり方で止めたかなんて、問題になるの?」
「問題になるのよ」
ハーマイオニーはひそひそと話す。
「どうしてかっていうと、サラザール・スリザリンは、ヘビと話が出来ることで有名だったからなの。だからスリザリン寮のシンボルがヘビでしょう」
「じゃあ、私とハリーは……」
「そうなんだ。今度は学校中が君たちのことを、スリザリンの曾々々々孫だとかなんとか言い出すだろうな……」
「だけど、僕は違う」
「私も違うわ」
「それは証明しにくいことね。スリザリンは千年ほど前に生きていたんだから、あなた達だという可能性もありうるのよ」
ショックだった。
急にパーセルタングがわかると自分で理解してから、そしてハーマイオニー達に『スリザリンの子孫』と言われても無理はないと言われたのだから。
私はフリート家だ。
間違いなくフリート家の娘だというのに……。