第8章 重大で秘密な日記【秘密の部屋】
2人は私たちをグリフィンドールの談話室に連れていき、椅子に座らせてから声をかけてきた。
「君たちはパーセルマウスなんだ。どうして僕たちに話してくれなかったの?」
「僕とアリアネがなんだって?」
「パーセルマウスだよ!君たちはヘビと話ができるんだ!」
「そうだよ。でも今度で2度目だよ。一度、動物園で偶然、大ニシキヘビを従兄弟のダドリーにけしかけた。話せば長いんだけど、そのヘビが、ブラジルなんか一度も見たことがないって僕に話しかけて……」
私は自分自身に驚いていた。
今まで私はヘビと会話なんてしたことないし、ヘビの言葉なんて分かりやしなかったのだ。
なのに何故急に、ヘビの言葉が口から出たのだろうかと困惑してしまう。
「アリアネは?何時からパーセルマウスを?」
「わ、分からないわ。でもあの時気がついたら、口から出て……」
「そういえば、フリート家は数人パーセルマウスだって聞いたことがあったな……。じゃあ血筋か?でも、急になら……どういうことだ?」
ロンがそう考えていれば、ハリーは不思議そうにしていた。
「それがどうかしたの?ここにはそんなことできる人、掃いて捨てるほどほどいるだろうに。げんに、アリアネだって……」
「それがいないんだ。そんな能力ざらには持っていない。ハリー、アリアネ、まずいよ」
「何がまずいんだい?」
ハリーはよく分かっていないらしい。
パーセルマウスが極わずかな人間しかいないことや、あの時どうみんなに見られていたのかを。
「みんな、どうかしたんじゃないか?考えてもみてよ。もし僕とアリアネがジャスティンを襲うなってヘビに言わなけりゃ……」
「へぇ。君たちはそう言ったのかい?」
「どういう意味?君たちあの場にいたし……僕の言うことを聞いたじゃないか」
「僕、君とアリアネがパーセルタングを話すのは聞いた。つまり蛇語だ」
私、無意識に蛇語を話していたんだ。
それにゾッとしていれば、ハリーは不思議そうに私の顔を見てからロンの顔を見ていた。
「君たちが何を話したか、ほかの人にはわかりゃしないんだよ。ジャスティンがパニックしたのもわかるな。君たちったら、まるで蛇をそそのかしてるような感じだった。あれにはゾッとしたよ」
「私とハリーはそんな事してないわ!!」
「それは分かってるよ……アリアネ」