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シリウスに導かれ【ハリーポッター❈救済】

第7章 穢れた血に壁の文字【秘密の部屋】


すると、ロンが何か思いついたようにアリアネを見たが、彼女は何かいや予感がしていた。
絶対に彼はろくな事は言わないという嫌な予感が。

「アリアネがスネイプに頼ん……」
「無理よ、絶対に無理よ」
「まだ言ってる途中なんだけどなあ……」

だがやっぱりダメかとロンは肩を落とす。
そんなハリーとロンを見たハーマイオニーは、本をピシャリと閉じてしまう。

「そう。2人とも怖気付いて、辞めるって言うなら、結構よ」
「ハーマイオニー……」
「私は規則を破りたくない。わかってるでしょう。だけどマグル生まれの者を脅迫するなんて、ややこしい魔法薬を密造することよりずーっと悪いことだと思うの。でも、2人ともマルフォイがやってるのかどうか知りたくないっていうんなら、これからまっすぐマダム・ピンスのところへ行ってこの本をお返ししてくるわ……」
「私も知りたくないなら、返してくるべきと思うわね。男2人が怖気付いて駄目なら」

アリアネの言葉にハリーとロンは口をムッとさせた。

「怖気付いていないさ。でも、僕たちに規則を破れって、ハーマイオニーが説教する日が来るとは思わなかったぜ。わかった。やるよ。だけどさ、足の爪だけは勘弁してくれ。いいかい?」
「でも、造るのにどのくらいかかるの?」

ハーマイオニーは機嫌を良くしたらしい。
鼻を少し鳴らしてから、本を開いていればハリーが彼女に訊ねた。

「そうね。満月草は満月のときに摘まなきゃならないし、クサカゲロウは21日間煎じる必要があるから……そう、材料が全部手に入れば、だいたい1ヶ月で出来上がると思うわ」
「1ヶ月もかかるのね……かなりの時間だわ」
「1ヶ月と?マルフォイはその間に学校中のマグル生まれの半分を襲ってしまうよ!」

その言葉にハーマイオニーは腹を立てたのだろう。
彼女の目が吊り上がり、険悪な雰囲気になってきたので慌てて付け加える。

「でも、いまのとこ、それがベストな計画だな。全速前進だ」
「そうね。さて、そろそろトイレから出ましょう。いつまでも長くいたら、またパーシーに見つかっちゃうもの」

その時だった。
突如、嘆きのマートルが何故か、アリアネの頭の上が水を大量にかけていたのだ。
びしょびしょに濡れた彼女は目をパチクリとさせ、他の3人は目を見開かせていた。

「……なんで?」
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